先日実家に帰ったら、懐かしい鳥の鳴き声が聞こえて、
こんな近くにいるのだと思ったら、姿を確認したくなった。
この地域は、少し前までは、「鳥屋」という地名で、
その由来は聞いたことはないが、きっと鳥が沢山いたのだろうと推察する。
実際、実家には、多種多様な木が何本も生えているが、
いろんな鳥の鳴き声や姿を見かけて、にぎやかだ。
早速、外に出て、例の声の持ち主の姿を確認しようとしていたら、
そこへ丁度小学生の甥っ子と姪っ子が、友達の家から帰ってきた。
いいタイミングだと思い、
甥っ子と姪っ子に、鳥を見に行くから一緒に行くかと声をかけると、
一緒に行くというので、連れ立った。
どこにいるのかは、その鳴き声だけが頼り。
たまに鳴く声の方向に向かって、足音を忍ばせて3人でどんどん進んで行く。
驚かせて、警戒されてはいけない。
遠くに飛んで逃げて行ってしまうかもしれないから。
その鳥は、すぐに見つかった。
丸太の木を積み上げているその横から姿を現した。
「ほら、あそこにいた!」
漆黒の首に、映える赤い目。
そして、長い尾っぽ。
キジの雄だ。
きれいでカラフルな目立つ雄姿。
雄は、派手だ。
周囲を見回しても、雌はいない。
どこかに隠れているのか? まだいないのか?
雄のキジは、こちらに気づき、遠く向こうへ走って行く。
脅かさないように、静かに後を追う。
子供たちは、
「初めて見る」
「人生で2回目に見る」
「どこ行った?」
「あそこがおうち?」
目はしっかりとキジを追いながら、つぶやいている。
キジは逃げ続けたので、途中で追うのをやめた。
子供の知りたいという好奇心と集中力は強いなと思った。
普段は、家の中にいてゲームばかりしているが、
それは、周囲の大人が、子供の好奇心を刺激しないからではないかと思った。
ゲームが悪いことだとは言わないが、
時間つぶしのように、そればかりしていては、ゲームの中の住人になってしまう。
そして、ただ単に、「ゲームばかりしていてはだめだ」と言うだけでは、子供も時間をどう使えばいいのかわからないし、困惑するだろう。
ゲームの外には、子供の好奇心をくすぐるものが、まだまだたくさんあると思う。
そういう好奇心を満たしていくことで、感性豊かな人間に育つのではないだろうか。
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