極上とは、いささか大げさかもしれない。
先日、イベント出店したところ、
同じ出店者さんの販売している蒸したピーナッツがおいしそうに見えて、
2袋購入した。
最近は、見ただけで、おいしいと思ったものは、
かなりの高確率で、実際もおいしい。
期待が高まる。
スーパーで見るのは、ほとんど製品化されていて、炒られているものがほとんど。
多分、蒸したピーナッツは初めて口にする。
少ししんなりした殻を割って、
しっとりした薄皮が張ったピーナッツをゆっくり口の中に運んだ。
少し柔らかく、素材そのものの素朴な味がした。
薄味が、かえって次の食欲を誘う。
どんどん殻を割って、次から次へと食べる。
おいしい。
もしかしたら、この世の中で、一番おいしいと思う食べ物かもしれない。
そんなことを頭で考えながら、残りは家でゆっくり食べようと、やっと手を止めた。
イベントも後半に差し掛かったころ、
お隣の出店者さんが、同じピーナッツを購入して、数個私に手渡した。
一緒に食べながら、再びおいしいと連呼する私の様子を見たその方が、こう言った。
「私のところで採れたピーナッツがあるから、それを送りましょうか?」
ピーナッツを育てて収穫するのは、難しくないらしい。
私はマンション暮らしだが、実家に畑はあるので、
いただくことにした。
翌日、早速届く。
ピーナッツは、植える分だけでなく、すぐ食べる分も入れてあり、
他にも、山で採れたなめこや畑で収穫した里芋がごっそり入っていた。
後になって、今食べる分も頼めばよかったと後悔したが、
その思いを察知してくれたのか、とてもうれしかった。
今度は、そのピーナッツを塩ゆでにしてみた。
品種が違うらしく、前日食べたものよりも小ぶりだったが、
十分おいしかった。
他の人にもこの美味しさを知ってほしくなり、
翌日たまたま会った人に、あげた。
鴨川を眺めながら、その人もおいしいと言って、食べてくれた。
来年春に、今乾燥させているピーナッツを植える。
今から待ち遠しい。