ある問題が起こっていることを知っているのに、自分のことではないからと言って、
何もしないというのは、悪に加担しているのと同じと言われます。
なぜなら、目の前で起こっている争い、トラブルは、
あなたが何もしないことによって、その状況は続き、
加害者は被害者を攻撃し続け、そして被害者は心身に傷を負い続け、
最悪死に至ることになって、その事象が終了することになるからです。
最近こんな話を聞きました。
何ヶ月も前から、同僚にセクハラをされて、
他の同僚や上司に相談したけれど、
それは違うんじゃない? と言って、取り合ってもらえず、
事実を確認してもらえず、
被害は続き、精神的に病んでしまって、休職せざる負えなくなってしまった、
という方がいたそうです。
加害者は、上司から事実確認をされても、やっていないと全否定していたそうです。
犯罪者は、問われても、まず自分の罪を認めないことの方が多いのではないでしょうか。
証拠がなく、自分が罪を認めなければ、逃げ切れると思っているのでしょう。
実際そうかもしれません。
しかし、自分のやっていることは、実は自分が一番よく知っていることです。
そして、被害者も。
目の前にこういう問題が起こっているときに、あなたならどうしますか?
私なら、まず事実確認をしますね。
どんなことが起こっているのか、自分の目やその他の方法で情報を集めて、
そして、現状を客観的に把握して、分析します。
被害者だけの話を聞いて、その話の雰囲気だけで結論は出しません。
加害者にあたる人の話も聞きます。
必ず双方の話を聞きます。
それも、早いうちに。
警察でも、事件が起こったら、初動捜査が重要だとよく聞きます。
最初が肝心です。
証拠が消されたりしますよね。
時間の経過とともに、問題がややこしくなることも、あるかもしれないし。
そして、手に負えないと思ったら、すぐに専門の方に相談するのがベストです。
病気になったら、病院へ行きますよね。
それと同じです。
問題がもっと大きくならないうちに、対処する。
先の例の方は、お気の毒です。
早く、立ち直ってほしいと思います。
最近、たまたまいじめにあった方のコラムを読んでいて、
全く、先のセクハラの状況と同じことが起こっているのを見つけました。
保育園の頃から、集団いじめにあい、
小学校、中学校でも続いたそうです。
家族には申し訳なくて相談できなくて、
小学生の頃に、担任の先生に相談したけれど、
先生は真面目に取り合ってくれず、
いじめられているその子の家庭に問題があると勘違いしたり、
屋上から飛び降りようとして、担任がそれを見て、
笑いながら話しかけて止めたそうです。
その子は、先生を見て、「だめだ」と思ったそうです。
その後もいじめは続き、ひたすらその子は耐えたそうです。
途中から、お母さんが寄り添ってくれて、危機を免れたそうです。
「だめだ」と小学生が、思った絶望感。
先生なら助けてくれると思ったのに、
的外れな対応で、期待外れに終わった絶望感。
周囲は誰もわかってくれないという絶望感。
どれだけつらかっただろうと、想像もつきません。
いじめる人達といじめられる人の間で、起こった出来事。
周囲の人は、直接関係ない問題でしょう。
しかし、
関係ないと言って、ノータッチだとか、
何の解決も図らずに(的外れな対応)、その状況を起こるままにしておくとか、
悪いことをしていないのに、被害をこうむり続けるのは、
容認していいのでしょうか?
それを知っている周囲の人が何もしないということは、
結局、加害者のすることを容認しているということと同じですよね。
何ともいたたまれないことだと私は感じます。
やはり、この問題も、
まずは、早急に、状況を客観的に把握すること、
双方の話を聞くこと、
情報を客観的に分析して、対応策を考え、速やかに実施すること、
手に負えないなら、周囲の人や専門家に相談すること、
だと思います。
考えれば、普通にこういうことはわかると思うんですが、
どうして、速やかな解決が図れないのでしょうか?
それは、周囲の人が、その問題のゴールを、危害を与えられている状況をやめさせる、ということを一番に置いていないからです。
でもそれは、間違っています。
状況を把握して、実際にそんなことがおこっているならば、
まずは、その危害をやめさせなければいけません。
さもなければ、最悪その人は死んでしまいます。
この問題の危うさを、しっかり認識する必要があるでしょう。
人に危害を加える行為(実際の行動だけでなく言動でも)、暴力は、決して許される行為ではありません。
そして、現在ウクライナとロシアで戦いが起こっています。
私は、これも全く同じことが起こっていると感じました。
まさに、世界中が知っている、目の前に起こっている大きな破壊的な行為です。
周りの人(国)は、損得勘定だけで行動すると、もちろん速やかな問題解決を図れないでしょう。
今、何を一番にすべきことなのか?
この破壊的で、人や人の魂を殺すような行為が、ここで容認されれば、
今後も容認されることになりませんか?
警察が動かなくても、
法律で裁けなくても、
社会が容認しても、
だめなものはだめなんです。
これは対岸の火事ではなく、自分に起こっていることだと思います。